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Tag: ブラジル

  • 【ブラジル】カシューナッツには毒がある!1果実1ナッツなのに大量に売られているワケ

    2024年1月18日
    日本でもよく見かける「カシューナッツ」さて、あなたは「カシューナッツ」の実を見たことがありますか?「カシューナッツ」に毒があるって知っていましたか?身近な食材なのに全く正体が知られていない「カシューナッツ」について、 ブラジル出身の友人が教えてくれえた秘密をご紹介したいと思います! カシューナッツ 日本のスーパーに必ずあると言っても過言でない、カシューナッツ。食べたことが無い人はいないのではないでしょうか? 一方で、カシューナッツの実を見たことがある方は少ないかもしれません。日本では栽培されていないカシューナッツの実、その名も「カシューアップル」をご紹介したいと思います。 カシューアップル こちらがカシューナッツの実です!原産は南米ブラジルで、世界に広まったのは16世紀頃。ポルトガル人がブラジルを植民地化した頃に世界に広めたそう。 上についているベージュの部分にナッツが入っています。こんな大きな実に対して、こんな小さいナッツがついているとは驚きです。そして、ベージュの部分には、毒があります。生のまま食べることはできません。 半分にカットすると、こんな感じです。実の部分はそのまま食べることができます。果実は、スポンジ質で、噛むと「じゅわー」と果汁が出てきます。甘味もあるけれど苦味もある独特な味でした。(残念ながら筆者はひとくち食べて、あとは遠慮しました...笑 ごめんなさい。) カシューナッツを作るプロセス そんな思いでYoutubeを覗いてみたら、以下のようなドキュメンタリー動画が出てきました。カシューナッツが日本のスーパーに並んでいるのは、この動画に登場する女性がしているような過酷な労働の上に成り立っているのだと想像しています。 小さなナッツが大量に並んでいることにも、社会の「毒」を感じます...カシューナッツの他にも、貧しい地域の人々を利用して、裕福な地域に届けている食品や製品などが沢山ありそうです。それにしても、ナッツを取られた実の部分は、その後どうなっちゃうんだろう.... それでは、また。🇧🇷
  • 【ブラジル】今日も燃え続けているアマゾンの森林 – 無関心による破壊

    2023年11月9日
    「今、アマゾンの森が燃えている」と聞いて、あなたは驚きますか?いままでの人生の中で、森林破壊の問題について、どこかで耳にしたことがあるはずです。アマゾンの森に火を放ち、そこで農業をする「焼畑農業」と、それが国際社会で問題として取り上げられたということを。 そうなんです。なんとアマゾンの森は、今日も燃え続けています。(2023年11月現在)今回は、私たちがアマゾン川流域に滞在した際に、現地の人から聞いた話に基づいて「アマゾンの森林破壊」についてご紹介します。 アマゾンの土地は痩せている 燃えている話の前に、まずはアマゾン川流域の土地について、お話したいと思います。アマゾンといえば、広大な森林と雄大な河をイメージするかと思います。そして、鬱蒼と茂る緑から、アマゾンの土地が栄養価が高い肥えた土地だと思うことでしょう。アマゾン地域を畑にしたら、放っておいても草木がどんどん成長しそうですよね?残念ながら、アマゾンの土壌に栄養価は殆ど無いんです。 理由は簡単。「植物が全て吸収している状態」からです。アマゾンの森林では、・木々から葉が落ちる、老木が倒れる・葉や木が腐って栄養となる・栄養を使って木が育つという循環を繰り返し続けています。その循環の中にある「栄養」がどこに留まっているかというと、土ではなく、植物になのです。 「アマゾンを燃やして農業をする」と、さぞかし良い農作物が簡単にできるようなイメージを持っている方もいらっしゃるかもしれません。しかし残念ながら、焼畑農業をした土地を継続利用することは難しく、大量の肥料を購入して利用し続けないことには、農作物が育たない環境なのです。 アマゾンの森を通る道路から枯れてゆく アマゾンの土地が痩せているため、栄養循環の鍵が「葉や木が腐る」ということは、想像いただけたと思います。そして「葉や木が腐る」ためには、湿度が必要です。実際に、アマゾンの森林の中は湿度が高く、菌類も繁殖しやすい状態だそうです。 一方で、人間の生活範囲を広げるために道路などを建設すると、道路と隣接する部分が外気に触れて、湿度が一気に低下します。道路に面している部分の森林は、乾燥して「葉や木が腐る」スピードが遅くなってしまいます。 <おまけ>ちなみに、2023年11月9日現在、アマゾン近郊のマナウスでは "酷暑警報"が発令されています。道路が焼けるような暑さになる事で、森林が保っていた水分がどんどん蒸発してしまいます。私たちがマナウスに滞在していた期間、アマゾン川の水量が日々減少しているのを目の当たりにしました。 今、アマゾンの森が燃えている 今、本当にアマゾンの森は燃えています。(2023年11月現在)日々、燃えている/燃やされている状態です。マナウス在住の友人によると、私たちがアマゾン近郊の街 Manaus マナウスに到着した1週間前は、アマゾンが燃えている煙で街の空気が霞んでいたそうです。どのような理由で燃えているのか、2パターンに分けて見てみましょう。 理由1:自然に発生する森林火災 森林火災というキーワードを近年よく耳にするようになりました。2023年8月にハワイのマウイ島で森林火災があった事は、日本でもニュースになっていたと思います。アマゾンの森林でも、森林火災は発生しています。本来であれば、高湿度を保っている森林ですから、森林火災が大規模になることは稀でした。ただ、前述した通り、道路などを多数建設したことが原因で湿度が下がってしまった部分は、大規模火災に発展してしまうようです。 理由2:人工的に発生させる森林火災 人工的に発生させる森林火災、それは「焼畑農業」です。森林を燃やして土地を開拓し、そこで農業を営む。ただし、問題があります。皆さん既にご存知の通り、「アマゾンの土地は痩せている」という事です。継続してその土地を使い続けて農作物を育てて利益を得るためには、大量の肥料を仕入れる必要があります。とある店舗の所有者が「利益を二倍にしたい、何か方法は無いか。」と言った時、「簡単です。店舗をもうひとつ増やせば良い」と、答えた... なんて珍回答を聞いた事がありますか。(ありませんか。笑)そんな要領で、アマゾンの別の土地が更に燃やされるという事態が、今現在発生しています。…
  • 【ブラジル】“本当の”ブラジル人が差別を受ける人種差別問題

    2023年11月7日
    あなたが日本人で、日本で暮らしているならば、自分自身が人種差別されることは勿論ないでしょう。一方で、ブラジル人がブラジルで暮らしていても、人種差別を受けることがあります。先祖代々ブラジルで生きてきた、歴史ある由緒正しい家系の「本当のブラジル人」だったとしても。 今回は、ブラジル出身の友人が語ってくれたブラジルの人種差別問題についてご紹介したいと思います。 ブラジルの人種構成 ブラジルは、様々な人種で構成されています。街中を歩いている時も様々な人種と出会うことができる、いわゆる「人種の坩堝」です。2010年の統計では、構成比率は以下のようになっています。 ブラジルにおける人種構成 先住民族 インディオ 0.4% アジア人 1.1% 黒人 7.6% 混血 43.1% 白人 47.7% ◾️メモブラジルの人口における先住民族の割合は0.4%とかなり少ないということを、覚えておいていただけると、この後の話が理解しやすいと思います。 ブラジルの奴隷と移民 先住民族以外の人種は、主に1500年代以降にブラジルに渡った移民です。現代社会でもなお、人種差別が色濃く残っている国は多々ありますが、ブラジルも例外ではありません。1500年以降に移民してきた白人の方が、「本当のブラジル人」とも言える先住民族の人たちよりも社会的立場が高いことが多いのです。先住民族だけでなく、黒人も同様に虐げられてきました。ポルトガルによる悪政により、世界で一番黒人奴隷を輸入していた国は、ブラジルだったことをご存知でしょうか。また、アメリカの奴隷解放宣言に続き、次々と南米各地で奴隷は解放されましたが、最も対応が遅かったのが、ブラジルだったのです。 300年以上続いた奴隷制度と白人至上主義の影響が、今なお残っているのが現在のブラジルです。 さて、実は日本からも、たくさんの人がブラジルに移り住んでいました。1908年の笹戸丸の集団移住を初めとして、沢山の客船が太平洋を行き来し、20万人を超える移民者を記録しました。…