【フランス語学習】DALF C1合格者が語る -初心者向けフランス語勉強法

【フランス語学習】DALF C1合格者が語る -初心者向けフランス語勉強法

Bonjour ! 今回は、「DALF C1合格者が語る – 初心者向けフランス語勉強法」と題して、4つのステップで効果的な学習法をご紹介したいと思います。 私がフランス語を毎日燃えるように勉強していた時期、書店に何度も何度も足を運び、フランス語関連の教材を眺めていました。新書が出版されると、一瞬でわかるレベルで書店に並ぶフランス語の本を把握していました(笑)そんな筆者が実際に使っていた書籍も含めて、フランス語を学ぶ初心者の方に向けて、フランス語の勉強方法をご紹介したいと思います。 【ステップ1】 フランス語の基礎を学ぶ 最初に、フランス語の基礎を学ぶことから始めましょう。ここで言う「フランス語の基礎」とは、基本的な文法を指します。特段好みの文法書などが無い限り、母国語でインプットするのがおすすめです。 ここで強調したいのは「少しずつ学ぶ」というよりは、一気にインプットしてしまうのが断然オススメという事です。自分の興味のままに、飽きるところまで一気に進めてしまい、フランス語の世界を見渡すイメージです。上級向けの細かな文法項目は、「こんなものがあるんだな….」程度のインプットで良いです。細かな部分は一旦、読み流し文法書の目次を眺めるようなイメージでフランス語世界の全体像を把握しましょう。また、沢山の教材に手を出すのではなく、一冊に集中して取り組むのが良いです。 ◆取り組みたいこと ・フランス語世界の全体像を見渡す(簡単な文法構造を把握する) (例) ・名詞の性の存在を知る ・形容詞を置く位置を知る ・形容詞の性の存在を知る ・単数/複数の概念を知る ・動詞の活用の仕組みを知る ・時制の仕組みを知る、等 文法把握用教材 兎にも角にも、分厚く無いものがおすすめです。上述の通り、数日で読み切ってしまうイメージで取り組むのがベスト。 一方で、文法は学習を進める時には振り返りたくなる必須のアイテムです。一回目の通読後も、末長くお付き合いする一冊でもあります。筆者のオススメのフランス語文法書は、以下の一冊。 ケータイ「万能」フランス語文法 【ステップ2】 基本動詞を暗記する フランス語を学ぶ際に、「暗記」は避けて通れません。そして初心者の皆様には残念なニュースですが、フランス語は英語より圧倒的に動詞の活用が多いです。さらに、よく会話に登場する動詞たちは、不規則活用の動詞が多いので、最初は一生懸命覚える必要があります。 ◆取り組みたいこと ・être動詞の活用を暗記・avoir動詞の活用を暗記 *はじめに :直説法現在(初級)  次に   :直接法複合過去(準初級)  その次に :直説法半過去・直接法単純未来(中級)  最後に  :条件法・接続法(上級) <メモ> 「文法用語を見るとめまいがする!!」という方も多いかもしれませんが、フランス語の全体像把握のために動詞活用のカテゴリを一覧化しました。階段1段目から順番に登っていくイメージで、1段ずつゆっくりこなしてみて下さい。登山のように山を登るのは大変ですが、一度登り切ってしまえば、後は楽に使い熟せるようになります。頑張ってください! ちなみに、下記に「使わない」と書いてある項目は、文法書には必ず記載されている項目ですが、実際にフランス人もほとんど使わない文法です。フランス人と会話していて登場することは滅多に無いので、スキップしてしまって良いと思います。(「フランス語文学をフランス語で堪能したい」という方は、沢山登場しますのでぜひ勉強して下さい!) 1)直説法  現在   ★階段1段目  複合過去 ★階段2段目  半過去  ★階段3段目  大過去  ★階段4段目  単純過去  使わない  前過去   使わない  単純未来 ★階段5段目  前未来   使わない 2)条件法  現在   ★階段6段目  過去   ★階段6段目 3)接続法  現在   ★階段7段目  過去   ★階段7段目  半過去  使わない   大過去  使わない 動詞の活用学習用教材 動詞の活用を暗記する際は、必ず音声と一緒にインプットして下さい。フランス語では、「書いても発音しない」という現状が沢山あります。文字だけでインプットすると、音を聞いた時に理解できなくなってしまいます。筆者のお薦め教材は、Youtubeです。いろんなYoutuberが動詞の活用を紹介しています。お気に入りを探して聞いてみて下さい。参考までに、2つリンクを貼っておきます。 être動詞の活用(英語のbe動詞) avoir 動詞の活用(英語のhave動詞) 【ステップ3】 短文を聞いて聴解力を鍛える フランス語を学習し始めた段階だと、「読んで分かるけど、聞いて分からない。」という現象が起こります。出来るだけ読解力と聴解力のギャップを作らないために、実際のフランス語に触れる機会を増やしたいです。 分からないフランス語を聞き流しているだけでは、いつまで経っても分かるようにはなりません。文章と音源と、セットで準備してある教材を活用しながら、聴解力を鍛えます。 <メモ>ステップ1、ステップ2が完璧でなくても、こちらのステップ3を開始してOK! ◆取り組みたいこと ・音源を聴き、聞き取れない部分が無くなるまで繰り返す! 聴解の取り組み方としては以下のステップがオススメです。 聴解力用学習教材 いくつかオススメの教材があるので紹介します。難易度順に紹介しますので、ご自身のレベルに合わせて取り組んでください。 A1~A2 レベルの方へ 仏検3・4級必須単語集―petits pois B1~B2レベルの方へ 仏検 準1級・2級必須単語集 – vocabulissimo B2~C1レベルの方へ 耳が喜ぶフランス語…

【外国語】「どれくらい話せる?」に答えるために便利な指標 CEFR

【外国語】「どれくらい話せる?」に答えるために便利な指標 CEFR

外国語レベルの曖昧な指標 こんにちは! 私は外国語を勉強するのが好きです。数か国語を学んでいるので、 聞かれることがあります。ただこの質問、なんとも答えにくいのです。・旅行先で使えるレベル・日常会話レベル・ビジネスレベル・お笑い番組でネイティブと一緒に笑えるレベル… (笑)色々な表現の仕方がありますが、どれも曖昧な表現で、実際にどれくらいその外国語を使えるのか分かりません。 そこで便利なのが今回紹介する「CEFR(セファール)ヨーロッパ言語共通参照枠」です。 外国語レベルを測る指標「CEFR」とは 「ヨーロッパ言語共通参照枠」とは、言語能力を測るための国際基準です。CEFRは、The Common European Framework of Reference for Languagesの略称です。名前の通り、ヨーロッパ発祥のフレームワークですが、最近は中国語やベトナム語等の試験でも活用されています。 CEFRでは、外国語レベルを以下の4つの能力に分けて評価します。 ・読む 読解・聞く 聴解・書く 文書作成・話す 口頭表現 <メモ> 例えば、英語の試験として有名な「TOEIC Listening & Reading Test」は、読解力と聴解力は測ることができますが、文書作成力と口頭表現力は測れません。他にも、外国人向けの日本語の試験として有名な「JLPT 日本語能力試験」も、文書作成能力と口頭表現力は一切問われません。一方で、CEFRの基準では4つの領域全て同一のレベルに達しているかどうかを把握することができます。 CEFRの段階別言語レベル CEFRでは、外国語の熟達度をA1, A2, B1, B2, C1, C2の6段階に分けて評価します。一番低いレベルは「A1:学習を始めたばかりの初学者レベル」、一番高いレベルは「C2:母語話者と遜色ない熟練者」として定義されています。 <参考>– ブリティッシュ・カウンシル   https://www.britishcouncil.jp/programmes/english-education/updates/4skills/about/cefr   (最終閲覧日: 2023年7月6日) – Wikipedia ヨーロッパ言語共通参照枠   https://ja.wikipedia.org/wiki/ヨーロッパ言語共通参照枠   (最終閲覧日 : 2023年7月6日) A1からC2までの各レベルの定義は以下の通りです。 文部科学省が大学入学共通テストを検討する際に、このCEFRの基準も参考にされているようです。 CEFRと外国語試験のレベル分け 日本には、様々な外国語試験があります。例えば、中国語検定協会が実施している「中国語検定」や、日本東南アジア言語普及交流協会が実施している「実用ベトナム語技能検定試験」などは、「6級」から「1級」など「級」でレベルが区分けされています。ただし、中国語検定の4級と、実用ベトナム語技能検定試験の4級が、同等レベルを指しているのかは、検証が必要です。 一方で、試験名にCEFRのレベルが採用されている場合は、言語が異なる場合も同じ外国語レベルであることが証明できます。例えば、フランス語の「DALF C1」とスペイン語の「DELE C1」は、言語は異なるものの其々の外国語レベルが同等であることが分かります。 ヨーロッパの言語の試験では試験名にそもそもA1~C2と記載されていることが多いです。  (例) ・🇫🇷 フランス語:  DELF / DALFフランス語能力試験…

【フランス語学習】DALF C1合格者が語る「どうやってフランス語を習得したの?」具体事例

【フランス語学習】DALF C1合格者が語る「どうやってフランス語を習得したの?」具体事例

こんにちは! 今回の記事では、私個人の「ゼロからC1までのフランス語の学習の道のり」を具体事例としてご紹介したいと思います。 とある個人が、A1レベルからC1レベルまでどのようなステップで進んでいたのか概略を見ることで、みなさんのフランス語学習の参考になればと思います。 フランス語学習の道のり 私のフランス語学習の年表をCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)の区分を参考に、3つの段階に分けてご紹介します。 ・A1~A2レベル・B1~B2レベル・C1~C2レベル という方は、下記の記事をご参考ください☺️ A1 初学者からA2 初級者レベルまで 初級レベルでは、学んでは忘れ、学んでは忘れ… を、繰り返しました。 フランス語学習のモチベーションがあったわけでもなかったため、学習の歩みは「亀レベル」だったと思います。 人生初めての一人での海外旅行は、ボランティアでの渡仏。その頃には、片言ながらもフランス語で意思疎通ができるようになっていました。 ボランティア活動を終了し帰国。その後、フランスの大学への進学を決意します。 B1 中級者からB2 準上級者レベルまで 栄養学科の講義と勉強の時間、大学の部活の時間、アルバイトの時間、それら以外は全てフランス語漬けの日々でした。 学習の歩みは「亀レベル」から「ウサギレベル」になったと思います。笑 フランス語が楽しくて仕方なくて、「勉強」というか、ほぼ「趣味・遊び」の感覚でした。 楽しめているところに、さらに幸運が重なります。 大学のフランス語授業の履修生が少なく、私は聴講生の身分でマンツーマンレッスンを享受することになります。 担当の先生は、一所懸命学ぼうとする私のリクエストに、いつも寛大に応えてくださいました。(感謝) C1 上級者からC2 熟練者レベルまで 入学当初は授業について行くのに必死でした。講義に集中するとノートが取れず、ノートを取ると講義が聞こえず、という状況。クラスメートにノートをシェアしてもらいながら、知らない単語をモグラ叩きのように調べて覚えて、講義を理解する日々でした。 フランス大学生活が3年目にもなると、授業もかなり余裕に過ごせるようになりました。2019年、最終試験に合格し、無事3年間の学資課程を終えました🎓 まとめ 今回の記事では、私個人の「ゼロからC1までのフランス語の学習の道のり」を具体事例としてご紹介しました。フランス語学習者の皆さんの何か参考になれば幸いです。フランス語を勉強していらっしゃる方も、その他の言語を勉強していらっしゃる方も、ぜひぜひ、楽しみながらレベルアップを図ってみてください。 私もDALF C2を目指して、これからも勉強を続けます。 おまけ:フランス語を忘れないために継続していること 卒業後はフランス語を忘れないために、日本で暮らしながらしていることは、主に下記の3点です。 詳細は、別の記事でご紹介したいと思います。 それでは、また!